凡庸共和国
「『物の見へたるひかり、いまだ心にきえざる中にいひとむべし』 といふのが俳人芭蕉の最奥義であつた。ひかりの中に物が見える。この場合の物は尋常の物ではない。作られた自然としての存在物ではない。造化、乾坤のなかに位置をしめる個物、全體の中における特殊である。あはれに消え去る變の中に、不變が光る。或ひは不變が變において光りかがやく。この消えゆく瞬間を言葉によつて定立せよ、といふのである。風雅のたねはここをおいて外にない。」(唐木順三『千利休』)
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