「その禁欲的な限定が建築が意味を生み出す社会的な基盤つまり現実をもっとも効果邸に浮き上がらせる。…ロッシの建築がこの私たちを取り巻く都市の純粋な本質などではさらさらないし、いや、それが投入されることによって現実の不安定さを認識させる作用こそが求められたのだった。過去と現在、類型と混乱のあいだを振り子のように漂い、この澄みきった素っ気ない建築が現実とそのあいだに力動的な関係を生み出す作用そのもの。それをまさにあの鮮やかな色彩が塗りつけられ、物が断片的に拾い出されたドローイングは示そうとしていたに違いない。」(富永譲「図・言葉・建築」)